• ISO14001への取り組み
  • ISO9001への取り組み
  • ISO27001への取り組み
  • 事業継続計画(BCP)
HOMEHOME > サステナビリティ > ニッケルアレルギー対策

ニッケルアレルギー対策

ニッケルアレルギー対策

近年金属アレルギーの症状を訴える方が増加していることから、金属アレルギーの原因のトップに挙げられているニッケルに対し、対策方法や注意喚起などを記載しております。

大王製作所では従来より多くの金属製品を取り扱っておりましたが、近年金属アレルギーの症状を訴える方が増加しているとのことから、金属アレルギーの原因の一つであるニッケルに対し、ニッケルフリー化を積極的に進めることにより、少しでも人に優しい商品作りを進めていきたいと考えております。

*ニッケルフリー化対応商品一覧

金属アレルギーとは

金属アレルギーとは、アレルギー性接触皮膚炎と呼ばれており、日用雑貨やアクセサリーなどに使われている金属が人体と触れたときに、汗などでわずかにイオン化した金属が溶け出して身体に入り込み、その人の認容量を超えるようになると免疫の働きで異物と判断され、拒絶反応(感作)を起こして、皮膚が赤く腫れたり、かぶれたり、かゆくなったりといった炎症を起こしたりするものです。

特に直接耳たぶに穴を開けて皮膚に触れることになるアクセサリーのピアスはトラブルが多いので注意が必要です。 その他、直接肌に触れることになるネックレスやブレスレット、指輪などでも同様です。

また、冬は比較的発症しにくいのに、汗をかきやすい夏場になると発症しやすいのは、汗は酸性であり、酸に弱い金属があるので、その組み合わせにより、身につけた金属が汗の中の塩素イオンでイオン化して溶け出しやすいことが一因と考えられます。

金属アレルギーになりやすい金属とは

金属アレルギー(アレルギー性接触皮膚炎)を起こす可能性のある金属とはどのようなものか?
それは、汗=酸に弱く、溶け出しやすい金属かどうかということになります。

一般には金属アレルギー(アレルギー性接触皮膚炎)の原因の第一位は、ニッケルといわれています。
その理由のひとつは、ニッケルが酸に弱く、 汗の中の塩素イオンがニッケルを溶かす作用が強いことがあげられます。
もう一つの理由は、ニッケル自体が工業製品の母体(材料そのもの)に含まれている場合や表面(鍍金など)に用いられる機会が非常に多いことがあげられます。当社の製品においても、銀色に輝くキーホルダーや携帯ストラップパーツなどにはニッケル鍍金が施されています。

よく、金(K18)にアレルギーがあるとか、シルバー(SV925)にアレルギーがあるとか、言う人もいるようですが、その場合、金や銀に対してアレルギーを起こしていることは稀であり、加工性や硬度を増すなど工業的理由により添加した副材料に金属アレルギーを引き起こす恐れのある金属が含まれている可能性が高いと考えられます。もちろん、金、シルバーであっても金属アレルギーを起こす体質の方もいますので、十分にご注意ください。

法令規制など

日本にはまだ法的な規制はありませんが、 EUではニッケルに関して皮膚と直接かつ長時間接触する製品は、 遊離量が0.5μg/cm2/週を超えてはならないなどの法律、ニッケル使用制限指令(The European Directive restricting the use of Nickel) (EC指令European Directive Annex 94/27/EC) があり、 これに適合しない製品の製造および輸入が禁止されています。

1)耳や、人の体のそれ以外の部位にピアスをするために体に穴をあけることによってできた傷が上皮化しない間は、ピアスをすぐに外すかどうかに関わらず、そこに挿入されるポストアッセンブリーにはニッケルは使用しないものとする。
但し、ポストアッセンブリーが均一な材質で作られ、かつ全質量に対しニッケルが 0.05%未満である場合を除く。

2)皮膚との直接かつ長時間の接触が想定される以下のような製品において、もしこれらの製品の肌に触れる部分からのニッケルの放出が、一週間に 0.5μg/cm2を超えるならば、これらの製品にニッケルは使用しないものとする。

  • イヤリング
  • ネックレス  ブレスレット  チェーン  アンクレット  指輪
  • 腕時計のケース  バンド  止め具
  • リベット リベットボタン 締め金具 ジッパー メタルマークが衣類に使われる時

3)上記 2)に掲げた製品が非ニッケル被膜で覆われており、その被膜が通常の使用で少なくとも2年の期間において、一週間あたり 0.5μg/cm2を越えないニッケルの放出を十分確保できる場合を除き、これら製品にニッケルは使用しないものとする。

さらに、1)、2)、3)の各商品は各項の要求に適合している場合を除いて市場に出さないこととする。

ニッケルとは

アレルギーを起こす危険性のあるニッケルですが、実は皆さんの身近な製品に多用されている金属でもあります。
身の回りでは、キーホルダーや携帯ストラップなので銀色に輝く金属パーツはほとんどが表面にニッケル鍍金が施されていますし、食器や台所で用いるステンレス鋼、50円・100円・500円硬貨の白銅などの金属に高い比率でニッケルが用いられています。
金属雑貨に多用されているニッケル鍍金ですが、肌に直接触れることの多いアクセサリー、アクセサリーパーツでは、ニッケルのような色と光沢を持ち合わせたニッケルフリー鍍金(ニッケルを含まない鍍金)も使われています。

ニッケルフリー化

PDFをダウンロード

最近では、金属アレルギーを起こしやすい人でも安全に商品を選べるように「ニッケルフリー鍍金」を施したものがショップに多く並ぶようになりました。

ニッケルフリー鍍金は、主に金属製アクセサリーに含まれるニッケルに対するアレルギーを防ぐことを目的に、ニッケルを使わずにニッケルめっきと同などの光沢をだして耐食性を持つ鍍金のことです。

よく、ニッケルフリー鍍金と検針器対応鍍金を混同される方がいらっしゃいますので、検針器対応鍍金についても触れておきたいと思います。
服飾品などの縫製品へのミシン針の混入の問題に対し、工場出荷時に検針器を使って針の有無を検査しています。この時に磁石につくような鉄やニッケルなどがあると検針器に反応してしまうので、ボタンや金具などの付属品は磁性を持たないもので作る必要があります。
検針器対応鍍金は、検針器に反応しないように磁性を持たない無電解ニッケルめっきを施す鍍金のことです。

ニッケルフリー鍍金と検針器対応鍍金については、上記のPDF資料を参考にしてください。

金属アレルギーを防ぐには

金属アレルギーを防ぐには、

1)病院でアレルギー反応テスト(パッチテスト)を受け、自身のアレルギーの原因となる金属を身に着けないようにしてください。

2)金、銀、プラチナなどの貴金属はそれ自体は金属アレルギーになりにくい金属です。ニッケルなどの合金、鍍金を使わない商品をお選びください。

3)汗の中の塩素イオンが金属を溶かす作用が強いので、汗をかいたときはこまめにふき取ることも大切です。

お問い合わせはこちら